前日の記事(5/2: Opus 4.7 xhigh・Auto mode・/effort スライダー)に続き、今日は 5月2〜3日に入ってきた改善 を中心にまとめる。地味に便利なものが多い。
1. claude project purge — プロジェクト状態をまるごと削除
リリース日:2026年5月1日
Claude Code がプロジェクトごとに蓄積するすべての状態(セッション履歴・タスク・ファイル履歴・設定エントリ)を一括削除するコマンドが追加された。
# プロジェクトのすべての Claude Code 状態を削除
claude project purge [path]
# 削除対象を確認してから実行
claude project purge --dry-run
# 確認プロンプトなしで即実行
claude project purge -y
# 対話的に選んで削除
claude project purge -i
# カレントディレクトリ以下の全プロジェクトを削除
claude project purge --all
使いどころ:
- プロジェクトを完全にリセットしたいとき(古い会話履歴が邪魔になる場合)
- CI やチームで共有するリポジトリのクリーンアップ
- ディスク容量の節約
--dry-run を必ず最初に実行して、消えるものを確認してから使うのが安心。
2. Hooks の if フィールド — 条件を絞って無駄な起動を防ぐ
Hooks にフィルター条件を設定できる if フィールドが追加された。これまでは「Bash ツールが呼ばれるたびに」フックが走っていたが、今後は特定のコマンドのときだけに絞れる。
設定例(.claude/settings.json)
{
"hooks": {
"PreToolUse": [
{
"matcher": "Bash",
"if": "Bash(git commit *)",
"hooks": [
{
"type": "command",
"command": "bash lint-check.sh"
}
]
}
]
}
}
上記では git commit を含む Bash コマンドのときだけ lint-check.sh が走る。git status や npm test では起動しない。
if フィールドの書き方
| 例 | 意味 |
|---|---|
Bash(git commit *) | git commit を含む Bash コマンド |
Edit(*.ts) | TypeScript ファイルの編集 |
Write(src/*) | src/ 以下への書き込み |
ifフィールドは permission rule 構文 を使う&&や||での複数条件結合は非対応。複数条件はハンドラーを分けて定義する- Bash の場合、
VAR=value git pushのような変数プレフィックスは自動で取り除いて評価される
実務的な効果: 重い lint や test を「コミット時だけ」に限定することで、ツール呼び出しのたびに無駄なプロセスが立ち上がる問題を解消できる。
3. PowerShell ネイティブ tool — Windows 開発がラクになる
Claude Code v2.1.119 以降、PowerShell がネイティブのツールとして使えるようになった。
有効化方法
# Windows では自動的に有効(PowerShell が存在する場合)
# Linux / macOS でも有効化できる(pwsh が PATH に必要)
export CLAUDE_CODE_USE_POWERSHELL_TOOL=1
auto-approval に対応(v2.1.119+)
Bash と同じように、PowerShell コマンドも permission rule で auto-approval できるようになった:
{
"permissions": {
"allow": [
"PowerShell(Get-*:*)",
"PowerShell(Test-Path:*)"
]
}
}
読み取り専用の PowerShell コマンドなら自動承認して、書き込み系だけ確認を求める、といった設定が可能。
以前の問題: Windows ユーザーは Git Bash 経由か WSL 経由で Bash を使う必要があり、パスの変換やコマンド翻訳で摩擦が多かった。ネイティブ PowerShell tool でこの問題が解消される。
4. /model ピッカーがゲートウェイ対応
自社ゲートウェイや Anthropic 互換エンドポイント経由で Claude Code を使っている場合、/model コマンドのモデル選択画面がゲートウェイの /v1/models エンドポイントから動的にモデルリストを取得するようになった。
export ANTHROPIC_BASE_URL=https://your-gateway.example.com/v1
/model # → ゲートウェイが提供するモデル一覧が表示される
社内ゲートウェイでモデルを管理している Team / Enterprise ユーザー向けの改善。
5. 5月2〜3日の細かい改善・バグ修正
スキルディレクトリへの書き込みが自動承認に
# --dangerously-skip-permissions 時の変更
# 以下ディレクトリへの書き込みはプロンプトなし
.claude/skills/
.claude/agents/
.claude/commands/
--dangerously-skip-permissions フラグ使用時、スキルや設定ファイルを更新するたびに確認が出ていた問題が解消。
MCP サーバーの自動リトライ
起動時にエラーが出た MCP サーバーが自動で最大3回リトライするようになった。ネットワークの一時的な問題で MCP が接続できない状態になっても、以前のように手動で再起動する必要がなくなる。
Vertex AI — X.509 証明書認証に対応
# Vertex AI で Workload Identity Federation(mTLS ADC)が使えるようになった
GCP 環境で証明書ベースの認証を使っている場合に対応。
画像の自動ダウンスケール
2000px を超える画像を Claude Code に貼り付けると、セッションが壊れる問題があった。今後は自動でダウンスケールされて安全に貼り付けられる。
Windows の日本語・韓国語・中国語が文字化けしない
no-flicker モードで日本語・韓国語・中国語が文字化けする問題が修正された。Windows で Claude Code を使っている日本語ユーザーには重要な修正。
/terminal-setup が iTerm2 のクリップボード設定を自動化
/terminal-setup
# → iTerm2 の「Applications in terminal may access clipboard」が自動で有効になる
# → tmux セッション内でも /copy が使えるようになる
その他
- ターミナルタブのタイトルが設定言語に合わせて生成されるようになった(日本語設定なら日本語)
- claude.ai コネクターの重複排除 — 同じ upstream URL を持つコネクターが重複表示されなくなった
- OAuth ログインのタイムアウト修正 — 低速接続やプロキシ環境でのログイン失敗を修正
まとめ
| 機能・修正 | ポイント |
|---|---|
| claude project purge | プロジェクトの Claude Code 状態を完全削除 |
Hooks if フィールド | permission rule 構文で発動条件を限定できる |
| PowerShell ネイティブ tool | v2.1.119+ で auto-approval にも対応 |
| /model ゲートウェイ対応 | 自社ゲートウェイのモデルリストを自動取得 |
| MCP 自動リトライ | 起動エラー時に最大3回自動リトライ |
| 画像ダウンスケール | 2000px 超の画像貼り付けでセッション破損しなくなった |
| Windows 文字化け修正 | 日本語・韓国語・中国語が正しく表示される |
| iTerm2 クリップボード | /terminal-setup で自動設定 |
今日のアップデートは大機能よりも「地味だが毎日使うと効く」系が多い。特に Hooks の if フィールド は、フックを積極的に使っている人なら即座に恩恵を受けられる改善なので試してみてほしい。
参考ソース:
- Changelog - Claude Code Docs
- Claude Code Updates by Anthropic - May 2026 - Releasebot
- Hooks reference - Claude Code Docs
- Claude Code PowerShell Tool: Complete Guide for Native Windows Development | Claude Lab
- Releases · anthropics/claude-code
- claude-code/CHANGELOG.md at main · anthropics/claude-code